理学療法士(目白大学)

大学卒業後、夢をかなえリハビリ職の専門家として活躍中の先輩や、現在、リハビリ職をめざして大学で学んでいる在校生にインタビュー。仕事のやりがいや、この進路を選んだ理由、学校選びのポイントなどをうかがいました。「先輩たち」の生の声を進路選びの参考にしてください。
リハビリ職の夢をかなえた社会人インタビュー
理学療法士編
理学療法士として東京2020空手競技を支える
広い視野と高い専門性を武器に、プロ野球選手らの治療に従事
目白大学
保健医療学部
理学療法学科(2009年3月卒業)
(医)野球医学 ベースボール&スポーツクリニック勤務 安東 映美先輩
中学生の頃から理学療法士をめざしていた
クラスメイトと絆を育み、切磋琢磨して成長
中学生の頃、バスケットボール部で活動中に腰椎分離症になり、整形外科を受診しました。そのとき体のケアをしてくれた鍼灸師さんが、体の仕組みや働きについて詳しく教えてくれ、その話がとても面白くて、人の健康や体に関わる仕事に興味を持ち始めたんです。そこから、大好きなスポーツに関わる仕事、特にオリンピックやパラリンピックの現場で、選手をサポートする立場になりたいと考えるようになり、理学療法士をめざすようになりました。
目白大学を選んだのは、オープンキャンパスで感じた雰囲気でした。自然が豊かで開放感があり、初めて訪れたときから「ここなら安心して学べそうだな」と感じたんです。都内の大学もいくつか見学しましたが、広すぎて圧倒されてしまいました。この学校は自然と調和しながらも程よい規模感で、心が穏やかになるような場所だと思いました。
私は1期生として入学しました。すべてが手探りのスタートだからこそ新鮮で、ワクワクしていました。4年間、50人のクラスメイトと一緒に学んだので、高校の延長のような形で、楽しかったですね。必修科目が多かったし、クラス替えもなかったので全員が顔見知りになり、自然と仲間意識が生まれました。今でもそのつながりは続いていて、仕事の現場や日常で情報交換をしたり、お互いに助け合える関係が続いています。
親身になってくれる先生に全幅の信頼を寄せる
「スポーツサポーティング研究部」はうらやましい
目白大学の魅力は、先生がとても親しみやすいところです。授業が終わると担任の先生の研究室に行って、いろいろおしゃべりをしたり、勉強について相談したりしていました。1期生だったので、就職や実習、勉強方法など、頼れる先輩がいなかったんです。診療や試験対策で使える参考書についても先生に聞くため、毎日のように研究室に通っていました。
実習中も先生の存在に何度も助けられました。授業で学生同士の練習はスムーズにできていたのに、患者さんを前にするとうまくいきません。指示が伝わらず焦ってしまい、「どうすればいいんだろう」と悩んでばかりでした。課題の量も多く、辛くてたまらなかったとき、先生が視察に来てくださいました。先生の顔を見ると、張り詰めていた気持ちが一気に緩んで、泣いてしまいました。先生の存在にどれほど支えられていたか、改めて実感しました。
今は「スポーツサポーティング研究部」があるんですよね。全日本空手道連盟のサポートで目白大学の工藤先生(保健医療学部 理学療法学科 学科長)とご一緒していると、合宿にサポーティング部の学生さんが来て、アイシングやコンディショニングのサポートをしてくれるんです。私が学生の頃にこんな機会があったら、絶対に入りたかったなと思います。代表チームの合宿に帯同できるなんて、スポーツの現場を間近で見られる貴重な経験ですし、本当に羨ましいですね。
東京オリンピックの空手競技をトレーナーとしてサポート
メダル獲得の瞬間は忘れられない感動
卒業後は、脳神経外科や整形外科のリハビリテーションの現場で経験を積みながら、日本スポーツ協会アスレティックトレーナーや認定理学療法士(スポーツ)の資格を取得し、学会発表などにも取り組んできました。
中でも印象に残っているのは、2021年の東京オリンピックに空手競技のトレーナーとして帯同したことです。選手のウォーミングアップやリカバリーマッサージ、時差ボケの調整など、試合当日に最高の状態で臨めるようサポートしました。試合前の緊張感や、選手の体調を一つ一つ確認しながらサポートする時間には、トレーナーとしての責任の重さを痛感しました。日本はこの大会で3つのメダルを獲得しましたが、メダルが確定した瞬間、その場の空気が一変し、涙を流す選手やスタッフの姿に胸が熱くなりました。選手は4年間、メダル獲得のためにすべてをかけて挑戦します。その過程を間近で見てきたからこそ、言葉にできないほどの感動がありました。選手が私を信じて任せてくれるからこそ、全力で応えたい。その思いで過ごした日々は、理学療法士としてのやりがいと誇りにつながりました。
現在勤務しているクリニックでは、オリンピック帯同経験などが評価され、トップアスリートやプロ野球選手の治療やコンディショニングを多く担当しています。国内トップレベルの選手にはドーピング検査もあるため、ドクターとの連携や相談を受ける場面も多く、治療方針の確認や注射などの対応にも関わっています。
施術で心がけているのは、何よりも結果にこだわることです。痛みを抱えている人が目の前にいる限り、それを取り除くために全力を尽くします。たとえ難しい状況でも、最適な代替案を見つけ出し、必ず前に進む道を示したいと考えています。
高校生の皆さんには、スポーツ理学療法の
分野にも果敢に挑戦してほしい
現在は産休中ですが、復帰後は今の仕事に加え、妊娠や出産を経ても女性アスリートが競技に復帰できるサポートや、仕事をする女性がキャリアを諦めなくてもすむような体のメンテナンスサポートに力を入れたいと考えています。自身が妊娠・出産を経験し、その大変さや体への負担、キャリアとの両立の難しさを改めて実感しました。だからこそ、スポーツ分野や働く女性全体に目を向け、ライフイベントを経ても自分らしく進んでいける環境を整えたいと考えています。
スポーツ理学療法の分野では、スクールトレーナー制度が広がり、学校や地域の活動でも理学療法士がスポーツに関わる機会が増えています。プロチームだけでなく、行動力があれば幅広い場所で自分の力を発揮できます。これから理学療法士をめざす皆さんには、自分の興味や強みを大切にして、一歩ずつ挑戦してほしいです。
1日のタイムスケジュール
8:30 出勤
クリニック内の掃除やリハビリテーションの準備 患者のリハビリテーションに備えたカルテ確認やスケジュール確認
9:00 午前のリハビリテーション開始
1人40分のリハビリテーションを6人担当(小中学生からアスリートまで)
休憩
15:00 午後のリハビリテーション開始
午前と同様、1人40分のリハビリテーションを6人担当 患者の状態に合わせて治療やコンディショニングを行う
19:00 リハビリテーション終了・片付け
資料をもとにして、最新の医学情報を共有します。場合によっては英語の文献を使用します。
19:30 退勤
勤務先
当院は、野球をはじめとする様々な競技の現場復帰までサポートしています。
目白大学 保健医療学部 理学療法学科
住所:〒339-8501 埼玉県さいたま市岩槻区浮谷320
電話番号:048-797-2222(入試課)
募集定員:理学療法学科 85名/作業療法学科 60名/言語聴覚学科 40名

